日本語教育能力検定試験のCBT化とは?初回12月1日・出願・受験料・会場

日本語教育能力検定試験は2026年度(令和8年度)から紙の試験をやめ、テストセンターで受けるCBT方式・通年実施になりました。初回の試験日、出願の開始日と手順、受験料、会場、結果通知、試験の構成で変わった点と変わらない点をまとめます。

本記事は公開日時点の情報です。制度・試験・講習の内容は変更される場合があるため、最終判断は必ず文部科学省などの公式情報で確認してください。

日本語教育能力検定試験のCBT化で変わったこと(結論)

日本語教育能力検定試験は、2026年度(令和8年度)の実施分から、紙の筆記試験(PBT方式)をやめて、テストセンターに設置されたパソコンで受けるCBT方式に全面移行しました。年1回だった試験は通年実施になり、初回の試験日は2026年(令和8年)12月1日(火)です。出願(試験の予約)はオンラインのみで、原則として試験日の60日前から受け付けます。初回分の受付は2026年(令和8年)10月5日(月)10時に始まっています。受験料は13,000円(税込)、会場は全国47都道府県のテストセンター、合否は受験後1か月以内(予定)に郵送で通知されます。

試験の中身では、従来の試験Ⅱと試験Ⅲが「試験2」に統合され、記述式問題はなくなり、解答はすべて多肢選択式になりました。一方で、試験の目的・水準・出題範囲は変わっていないと、実施者の公益財団法人日本国際教育支援協会(JEES)が明記しています。また、この検定は国家資格である登録日本語教員のための試験ではありません。登録日本語教員を目指す人は、国の日本語教員試験との違いを先に確認してください。

項目2025年度(令和7年度)まで2026年度(令和8年度)から
実施方式紙の筆記試験(PBT方式)CBT方式(テストセンターのパソコンで受験)
試験日年1回(令和7年度は2025年(令和7年)10月26日(日))通年実施(初回は2026年(令和8年)12月1日(火))
出願年1回の受付期間(令和7年度は2025年(令和7年)7月1日から7月31日まで)原則、試験日の60日前から随時(初回分は2026年(令和8年)10月5日(月)10時から受付)
受験料17,000円(税込)13,000円(税込)
会場全国7地区(各地区1会場の大学など)全国47都道府県のテストセンター
試験の構成試験Ⅰ(90分・100点)、試験Ⅱ(30分・40点)、試験Ⅲ(120分・100点)試験1(90分・100点)、試験2(約100分・80点)
解答方式マーク式(試験Ⅲの一部に記述式)すべて多肢選択式(記述式なし)
結果通知年1回の一斉通知(令和7年度は2025年(令和7年)12月19日(予定)として告知)受験後1か月以内(予定)に発送
目的・水準・出題範囲変更なし変更なし

JEES「日本語教育能力検定試験(CBT)実施要項」「CBT方式についてのよくある質問(2026年8月27日更新)」「令和7年度日本語教育能力検定試験 結果の概要」に基づく整理。

初回の試験日と出願開始日(2026年度の日程)

「通年実施」は、いつでも好きな日に受けられるという意味ではありません。試験は祝日と年末年始休業を除いて実施され、システムメンテナンスの期間は出願も受験も止まります。会場ごとに開催日が異なり、座席数にも限りがあるため、予約は先着順です。希望する会場と日時がある人は早めに予約するよう、JEESが案内しています。

予約できるのは各試験日の60日前からです。出願用ウェブサイトの開催状況には12月1日より前の日程も表示されますが、この検定を受験できるのは12月1日以降です。

項目日付・内容
CBT方式への移行の告知2026年(令和8年)4月27日
実施要項の公表2026年(令和8年)6月24日
出願用ウェブサイトの公開2026年(令和8年)9月28日
出願(予約)の受付開始2026年(令和8年)10月5日(月)10時から。以後は原則、各試験日の60日前から受付
初回の試験日(試験配信開始日)2026年(令和8年)12月1日(火)。以後は通年実施(祝日・年末年始休業を除く)
CBTの操作説明動画の公開2026年(令和8年)11月下旬の予定
合否結果通知書・合格証書の発送受験後1か月以内(予定)
2回目以降の受験前回の受験日の翌日から起算して150日目以降(土日祝日を含む)

JEES の告知・お知らせの掲載日、実施要項、試験ページの案内に基づく。

出願のしかた(オンライン予約の手順)

出願はオンラインのみで、郵送や電話では受け付けていません。JEESの試験ページから出願用ウェブサイト(プロメトリック)に進み、次の順序で手続きします。

  • 1. 出題範囲を確認する(JEESの試験ページに出題範囲のPDFがあります)
  • 2. 出願用ウェブサイトでプロメトリックIDを作成し、ログインする(JPから始まるIDを持っている人はそのまま使えます)
  • 3. 予約可能な日時と試験会場を選ぶ(各試験日の60日前から選べます)
  • 4. 受験料13,000円(税込)を支払う。支払方法はクレジットカード(3Dセキュア対応のVISA・Mastercard・JCB・AMEX)、コンビニエンスストア、Pay-easy
  • 5. 支払いが完了すると予約確認メールが届く。予約は受験料の支払いをもって完了します
手続き期限
予約(クレジットカード払い)試験日の3営業日前まで(土日に受験する場合は4営業日前まで)
予約(コンビニ・Pay-easy払い)試験日の4営業日前まで(土日に受験する場合は5営業日前まで)
予約内容の変更試験日の3営業日前まで(土日に受験する場合は4営業日前まで)。受験料の支払いが済んでいないと変更できない
氏名・生年月日の登録内容の訂正試験日の2営業日前まで(登録内容がそのまま合格証書に記載される)
受験上の配慮の申請予約の前に事前申請。対応可否の確定まで最短1週間から最長4週間
キャンセル・返金受験料の支払い後は、原則としてどんな理由でもできない

営業日は土日・祝日・年末年始休業を除いた日。支払方法によって手数料も異なる。

受験料と会場(テストセンター)

当日は、試験開始の30分前から15分前までに会場で受付を済ませる必要があります。受付では有効期限内の本人確認書類の原本(運転免許証、パスポート、マイナンバーカード、在留カード、特別永住者証明書、運転経歴証明書など。認められる書類の一覧は出願用ウェブサイトの案内で確認)を1点提示します。画像などの電子媒体は無効で、提示できないと受験できず、受験料も返金されません。

合否結果通知書は、予約した時点の登録住所に送られます。予約後にプロメトリックIDの住所を変えても送付先は変わらないため、転居する人は郵便局に転居届を出すようJEESが案内しています。

項目内容
受験料13,000円(税込)。令和7年度までの17,000円(税込)から引き下げ
支払方法クレジットカード、コンビニエンスストア、Pay-easy
試験会場全国47都道府県に設置されているテストセンター(2026年4月の告知では約150会場を予定)
受験資格制限なし。誰でも受験できる
海外受験できない(日本国内のみ)。海外からのオンライン出願は可能だが、登録する住所・電話番号は国内のものに限る
合格証明書の発行1通1,000円(税込)。合格証書そのものの再発行はできない

試験の構成・配点で変わった点と変わらない点

変わった点は3つです。第一に、従来の試験Ⅱ(聴解・30分・40点)と試験Ⅲ(120分・100点)が試験2(約100分・80点)に統合され、合計の配点は240点から180点になりました。第二に、試験Ⅲにあった記述式問題がなくなり、すべて多肢選択式になりました。JEESは、受験機会の拡大と会場の利便性向上を図り、結果通知を迅速に行うために記述式を出題しないことにしたと説明しています。第三に、聴解問題は会場備え付けのヘッドセットで聞く形になりました。試験中は机上に用意されたメモ用紙と筆記具を使えます(自分のメモ用紙は使えません)。

変わらない点は、試験の目的・水準・出題範囲です。出題範囲は「社会・文化・地域」「言語と社会」「言語と心理」「言語と教育」「言語」の5区分(16項目・50の主要項目)で、文化庁が示した「必須の教育内容」に準じています。合格点は従来どおり公表されず、合否結果通知書には各科目の得点と総合点に加えて、試験1の5区分ごとの得点率による4段階のランクが記載されます。

科目解答時間配点測定する内容
試験190分100点原則として、出題範囲の区分ごとの設問により、日本語教育の実践につながる基礎的な知識を測る
試験2約100分80点原則として、出題範囲の区分横断的な設問により、熟練した日本語教師の現場対応能力につながる基礎的な問題解決能力を測る。音声による出題では試験1で求められる基礎的な知識も測る

試験1と試験2の間に10分の休憩。解答時間は合計190分、休憩やアンケートを含む試験時間は210分。解答方式はすべて多肢選択式。

結果の通知時期と再受験のルール

従来は12月の一斉通知でしたが、CBTでは受験後1か月以内(予定)の個別発送に変わりました。合格証書に記載される氏名と生年月日は予約時の登録内容がそのまま使われるため、誤りがある場合は試験日の2営業日前までにプロメトリックのカスタマーサービスへ連絡する必要があり、期限を過ぎると訂正できません。

項目内容
スコアレポート試験の翌営業日中にメールで案内。科目ごとの正答率を確認できる(合否は表示されない)
合否結果通知書・合格証書受験後1か月以内(予定)に郵送で発送。合格者には合格証書を併せて交付
試験終了直後の画面試験の結果は表示されない
電話・インターネットでの合否照会できない
2回目以降の受験受験日の翌日から起算して150日目以降(土日祝日を含む)に受験できる。欠席は受験回数に数えない

登録日本語教員(国家資格)との関係

日本語教育能力検定試験は、JEESが実施要項で「国家資格としての登録日本語教員のための試験ではない」と明記している民間の検定です。登録日本語教員になるには、文部科学大臣が行う日本語教員試験に合格し(免除資格の確認を受ける場合を含む)、実践研修を修了する必要があります。

経過措置のうち検定合格を使うE-1・E-2ルートは、1987年(昭和62年)4月1日から2024年(令和6年)3月31日までの間に実施された検定の合格者で、かつ現職者要件を満たす人が対象です。2024年度(令和6年度)以降に合格した場合も、CBTになってから合格した場合も対象にはなりません。検定を受けるべきかどうかの判断は、関連記事「日本語教育能力検定試験と日本語教員試験の違い」で整理しています。

更新情報を受け取る

CBT方式は始まったばかりで、操作説明動画の公開(2026年11月下旬予定)など、JEESからの案内は今後も追加される見込みです。公式情報の更新を見逃したくない方は、当サイトのメール登録で更新通知を受け取れます。

編集部の視点:「通年実施」を受験計画に落とすときの3つの注意

相談で多いのは「通年だからいつでも受けられる」という受け止めですが、実際の制約は3つあります。1つ目は150日ルールです。初回の12月1日に受けた人が次に受けられるのは、翌日から数えて150日目にあたる2027年4月30日以降です(編集部の計算)。つまり2026年度(令和8年度)中に受けられるのは1回だけで、翌年度以降も1年に受けられるのは最大2〜3回です。この回数を前提に計画を立てると崩れません。2つ目は会場の開催日です。47都道府県に会場はあっても、会場ごとに開催日が違い、座席は先着順です。開催日の少ない会場もあり得るため、出願用ウェブサイトの開催状況を先に見てから学習計画を立てる順序が安全です。3つ目は手続きの期限で、支払方法によって予約期限が変わり、支払い後のキャンセルはできません。

対策面では、記述式がなくなった影響を見ておきたいところです。従来は試験Ⅲの記述対策に時間をかけていた人も多いはずですが、CBTではその時間を、配点の大きい試験1(100点)と、聴解を含む試験2(80点)に振り向けられます。出題範囲は変わっていないので過去の問題は引き続き使えますが、旧試験Ⅱ・Ⅲの時間配分と配点はそのまま当てはまりません。聴解はヘッドセットで聞く形になるため、音声を聞きながら画面上で選択肢を処理する練習も入れておくと落ち着いて臨めます。

最後に目的の確認です。この検定は登録日本語教員の資格要件にはならず、これから合格しても経過措置E-1・E-2の対象外です。認定日本語教育機関で教えることが目的なら、受験料13,000円と準備時間を国の日本語教員試験に向けるほうが近道になる場合があります。

よくある質問

2026年も紙の試験を受けることはできますか?

できません。令和8年度からCBT方式に全面移行し、紙の筆記試験は実施されません。テストセンターのパソコンで受験します。

出願はいつからできますか?

原則として各試験日の60日前から、出願用ウェブサイト(プロメトリック)で予約できます。初回分の受付は2026年(令和8年)10月5日(月)10時に始まっており、初回の試験日は2026年(令和8年)12月1日(火)です。出願はオンラインのみで、郵送や電話では受け付けていません。

年に何回受けられますか?

2回目以降は、前回の受験日の翌日から起算して150日目以降(土日祝日を含む)に受験できます。計算上、1年に受けられるのは最大2〜3回です。欠席した場合は受験回数に数えないため、150日以内でも再予約できます。

合否はいつ、どのように分かりますか?

合否結果通知書が受験後1か月以内(予定)に郵送されます。試験の翌営業日中にメールで案内されるスコアレポートでは科目ごとの正答率を確認できますが、合否は表示されません。試験終了直後のパソコン画面にも結果は出ず、電話やインターネットでの照会もできません。

受験料はいくらですか?

13,000円(税込)です。令和7年度までの17,000円(税込)から引き下げられました。支払方法はクレジットカード、コンビニエンスストア、Pay-easyで、支払い後のキャンセルや返金は原則できません。

試験日・締切・制度の変更をメールで受け取る

日本語教員試験の日程、申込の締切、結果の発表、経過措置の変更などをお知らせします。登録は無料で、いつでも停止できます。

この記事の公式確認ソース

確認日: 2026-10-06

関連記事